「痩せたい人」と「大きくしたい人」の食事は、何がどう違う？STEELが教える目的別PFCバランス術

「ダイエット中だから、とにかく食べる量を減らしている」「体を大きくしたいから、とにかくプロテインを飲んでいる」

どちらも、よくある食事のアプローチですが、実は大きな落とし穴にはまっている可能性があります。

「痩せたい（減量）」と「体を大きくしたい（増量）」は、ゴールこそ真逆ですが、その鍵を握る原理原則はまったく同じ。それが、**「PFCバランス」**のコントロールです。

PFCバランスとは、食事による三大栄養素 P = Protein（タンパク質） F = Fat（脂質） C = Carbohydrate（炭水化物）の摂取バランスのこと。

今回は、あなたの目的（減量 or 増量）に合わせて、このPFCバランスをどう設計すべきか、その根本的な違いを徹底解説します！

まず、PFCバランスの前に理解すべき大原則が「カロリー収支」です。

痩せたい人（減量） 摂取カロリー＜消費カロリー（アンダーカロリー） これが絶対条件。いくらPFCバランスを整えても、食べ過ぎていれば痩せません。
大きくしたい人（増量） 摂取カロリー＞消費カロリー（オーバーカロリー） これが絶対条件。「食べてるつもり」ではダメ。消費分を上回るエネルギー（食事）を摂取しなければ、体は大きくなりません。

この大前提を踏まえた上で、**「そのカロリーの中身（PFC）をどうするか？」**が、あなたの体をデザインする鍵となります。

▶︎ テーマ：筋肉を「守り」、脂肪を「減らす」

減量中は「アンダーカロリー」にするため、P・F・Cの何かを削る必要があります。ここで間違えると、脂肪ではなく筋肉が減り、代謝の悪い「リバウンドしやすい体」になってしまいます。

役割： 筋肉の材料。カロリーが不足する減量中は、体が筋肉を分解してエネルギーにしようとします。タンパク質をしっかり摂ることで、筋肉の減少を最小限に食い止め、代謝の低下を防ぎます。
摂取目安： 最低でも体重の1.5倍g（例：体重60kgなら90g）は確保しましょう。

【減量のPFC】＝高タンパク・低〜中脂質・低〜中炭水化物

▶︎ テーマ：筋肉の「材料」と「エネルギー」を大量に送り込む

増量中は「オーバーカロリー」にしますが、その中身が重要。ただジャンクフードで太っても、増えるのは脂肪ばかりです。

役割： 増量で最も見落とされがちなのが、この炭水化物です。
1. トレーニングの質を高める（高重量を扱うガソリンになる）
2. 筋肉の分解を防ぐ（エネルギーとして先に使われるため）
3. 筋肉の合成を促す（インスリンを分泌させ、筋肉に栄養を運ぶ）
ポイント： 「タンパク質だけ摂っても太れない」という人は、ほぼ100%この炭水化物が不足しています。プロテインと一緒に「おにぎり」も食べましょう。